『君の名は。』が世界的ヒットをした新海誠監督。
その新海監督の最新作が『天気の子』です。
世界中が注目する新海監督だけに、海外の反応も気になります。
やはり良くも悪くも『君の名は。』と比べられてしまうようです。
それでは『天気の子』の海外の反応を見ていきたいと思います。
『天気の子』の海外の評価は?
Anime News Network の Kim Morrissy は『天気の子』について、新海誠監督は『君の名は。』のコピー映画を作る気はなかっただろうと述べています。さらにKim Morrissy は次のように述べている。
しかし、『君の名は。』の世界的なヒットによって、興行的な側面から新海監督は実験的な作品を作ることが許されなかっただろう。
たしかに田中正義のキャラクターデザインやRADWIMPSサウンドトラックなど、前作の『君の名は。』と同じ雰囲気を漂わせている。しかし、『天気の子』の災害によって世界が変化するというコアテーマは、『君の名は。』とは異なったものであると述べている。
『天気の子』は、『君の名は。』との比較が避けられない。私はこのような比較は、両方の映画に不利になると感じている。新海は明らかに、彼のストーリーを特定のテンプレートに合わせる必要性に迫られていました。それでも、これらの制約の中でさえ、『天気の子』は、激動の時代における現代の東京の脈動をうまく捉えた素晴らしい映画です。
Kim Morrissy /Anime News Network
https://www.animenewsnetwork.com/review/weathering-with-you/.149244
Alicia Haddick は Otaquest で、新海誠はお気に入のディレクターであり、新海誠はここ10年間の間に最高の仕事をしてきたと称賛しています。
しかし、上記の前置きをした上で次のように述べています。
大事なのは、もし新海が今後『天気の子』と同じくらい素晴らしい映画を作った後でも、この映画で出会った新海を私は二度と見たくないということです。この映画は、ストーリーなど細かい部分で異なっていようとしても、結果としてはこれまでの映画の派生物のように感じます。アニメで最もエキサイティングな監督の1人が、過去の作品を複製するサイクルに閉じ込められています。世界中の人々の想像力をかきたてる素晴らしい作品を作成する才能をすでに示していたとしても、彼はまだ新しい物語を改善し、発展させ、作成することができると信じています。
Alicia Haddick/Otaquest
https://www.otaquest.com/weathering-with-you-review/
両者共通して述べているのが、『君の名は。』の商業的な成功によって、新海誠監督は『天気の子』においても『君の名は。』と同じものを制作することを求められていたのではないかということです。
しかし、Kim Morrissy はそれでも規制のされた中でも『天気の子』は観るに耐える面白い作品だと評価し、Alicia Haddick 今までの作品は大好き去ったが、二度と『天気の子』のような作品は観たくないと酷評しています。
二人の評価が二分しているところも興味深いです。
『天気の子』の海外の反応は?
それでは『天気の子』の海外の反応を見ていきましょう。
映像が美しい
『天気の子』はこれまでの新海誠作品と同様、いやそれ以上に映像が美しいです。キャラクターは詳細なバックグラウンドを持ち、サウンドトラックは場面にとても良く合っています。雨や天気、その他の日常的な効果音は作品をよりリアルに感じさせます。
『君の名は。』の劣化版
プロットは『君の名は。』と同じで、序盤からメランコリックな雰囲気の中、陽気なキャラクターが動き回っています。そして後半、急に物語のトーンが変化し、クライマックスへ向けて主人公のお事の子が努力します。新海監督はこのやり方に満足しているようですが、『天気の子』が問題となるのは、『君の名は。』を超えることができなかったということです。『天気の子』を観るファンは、当然『君の名は。2』を期待します。そんなファンを満足させるには、作風を大きく変えるか、『君の名は。』を超えるしかありませんでした。新海監督は後者を選び、失敗しました。『天気の子』は『君の名は。』の劣化版です。具体的な点を言えば、プロットが物語を進める上で便利に働き過ぎているということです。例えば、穂高が警察から逃げるシーンでは、一般的には不可能であるはずです。にもかかわらず、新海はストーリーを進めるために穂高を警察から逃がしました。そこには残念ながらリアリティはありませんでした。
『君の名は。』よりもキャラクターが優れている
『天気の子』が『君の名は』より優れている点は、キャラクターのサイドストーリーに多くの時間を割いているところだと思います。そのため、キャラクターに深みが生まれ、彼らの行動がより自然に見えてきます。彼らの動機が私たちにも理解できるからです。穂高とひなの恋愛も、『君の名は。』の瀧と三葉よりもずっと自然で現実的であり、感動的でありました。『君の名は。』でキャラクターの希薄さや動機の曖昧さを批判していた人たちも、『天気の子』ではその点は納得するでしょう。
残念な点が2つある
『天気の子』では、物語を残念にする個所が2つある。一つは、物語の主要なテーマにもなっている天気や雲の中、天の世界のことである。映画の重要な部分だと思われたのだが、結局はお寺の老人が言及した短い民話以外には説明されていない。映画に登場した「魚」も実際にはなんだったのか説明されていない。第2に、物語に登場した「悪役」の存在である。彼らはストーリーにはなんの貢献もせず、映画を台無しにしてしまった。
新海誠監督の情熱を感じた
映像については、言うまでもなく新海誠の映画らしくクオリティの高いものに仕上がっている。映画を観ていると、実際には行ったことのない東京の雑然とした街並みを、本当に歩いているような感覚になる。アニメの中に、マクドナルドなどの大きな企業がとても自然に登場することに私は驚いている。日本ではこのようなライセンスを得るのは非常に難しいらしく、新海誠監督の情熱を感じた。手法は異なるが、宮崎駿監督もリアルな雰囲気の中で観客が実際に体験しいるかのような映像を作り出す。タイプは違うが、両者の類似性も興味深い。
これが新海ワールドです!
新海監督は新宿が大好きらしいです。何年も新宿に住んでいた人らしく、彼はその雰囲気を充分に引き出しています。道路や店舗は実際に存在し、距離感も十分に考えられています。物語は超自然的な力が関係していますが、実は実際の街並みを再現したリアリティがあるからこそ、ファンタジックになり過ぎず映画が確立しているのです。これが新海ワールドです!
ある程度展開が予測できた
私の好みに合わなかった点をいくつかあげます。キャラクターはあまりにも当たり障りのないものであり、私は映画の帰り道には穂高とひなの名前すら忘れていました。作品の2/3はスローペースで進み、残りの1/3で急に「使命」的に動き始めます。しかし、ある程度展開が予測できたので、それほど緊張感は生まれませんでした。
穂高とひなの心温まる恋物語
『天気の子』の物語は美しく、とてもよく描かれています。『天気の子』は心の奥底に存在する新海誠が得意とする何かについて描かれた物語です。おそらく「絆」とか「つながり」とか呼ばれるもの。これは主人公穂高とひなの心温まる恋物語です。お互いを知らなかった関係から、徐々に二人の関係が進展していく様は、一瞬一瞬が面白く感じられます。物語は非常によくできているので、あなたは『天気の子』の世界に夢中になるでしょう。穂高とひなの経験、旅、そして人生の物語です。
RADWIMPS が映画によく合っている
RADWIMPSが、再び感動的で美しいサウンドトラックを提供してくれています。RADWIMPSの音楽は、新海誠のトーンとスタイルにとてもよく合っています。『天気の子』は音無しで観ることはできません。効果音、声の演技、音楽は『天気の子』には不可欠な存在です。
おわりに
『天気の子』の海外の反応をご紹介しました。
海外の反応では、
- 映像が美しい
- 『君の名は。』の劣化版
- 『君の名は。』よりもキャラクターが優れている
- 残念な点が2つある
- 新海誠監督の情熱を感じた
- これが新海ワールドです!
- ある程度展開が予測できた
- 穂高とひなの心温まる恋物語
- RADWIMPS が映画によく合っている
などの声が聞かれています。
やはり、『君の名は。』を比べられることが多いようです。
それでも、いくら『君の名は。』と比べられても、『天気の子』が傑作であることは間違いないと思います。
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