落語を扱った一風変わったアニメ『落語心中』。
果たして落語に詳しくない人も楽しめるのでしょうか。
『落語心中』のみんなの感想を調べてみました。
『落語心中』のみんなの感想
アニメやドラマなどでは、主人公の成長や魅力に焦点を当てた作品が多いですが、この作品は『落語心中』というタイトルの通り、落語に焦点を当てて作られたという印象を受けました。第一話で約十分にも及ぶ落語シーンがあり、また主人公ではなく師匠の過去編から物語が展開されていくなど、まさに落語のアニメと言えます。落語を知り、そして楽しめる作品。すなわち、落語の魅力が詰まった作品です。もちろん、登場人物に魅力がないわけではありません。例えば、主人公の与太郎は落語が好きな元チンピラで、刑期を終えたところから物語が始まります。一風変わった登場人物たちに、落語を中心に置いた物語。自信を持って、誰かに勧められる作品です。
八雲と助六。落語の神に魅入られた2人の天才が、その人生の全てを落語に捧げたストーリーは、まさにタイトルの通り『落語心中』そのものです。この2人の人生に深く関わる色街の女性がひとり、みよ吉です。八雲は落語界に身をおき、その盛衰を渦中で経験し尽くし、助六は落語界からドロップアウトしながらも落語以外に情熱を抱けず人生の盛衰が落語と共にありました。そしてみよ吉は八雲を落語にとられ、落語界から破門された助六と一緒になるが、結局落語以外に取り柄のない助六もまた落語にとられてしまうのです。3人模様、どの人物にフォーカスしても、なんとも切ないのです。それだけ、落語という芸に魅力があり、魔力があるのでしょう。作中で披露される落語が素晴らしく、引き込まれていきます。味わい深い作品です。
落語について興味がなくても、興味が湧いてくるアニメでした。自身もアニメ視聴後、落語について調べるようになりました。八雲師匠が渋くて色っぽくて、おじさん好きじゃないのにドキッとしてしまいました。ドロドロしたシーンもあり、切なくなるシーンも多いですが、登場人物がとても魅力的で、引き込まれてしまいます。次の展開がとても気になる!と言った作りではないのですが、なんだか次が気になる…もやもやする、といった感じです。自分の中で『落語心中』は新しい境地を開いてくれたアニメです!
『落語心中』のアニメの感想といたしましては、主人公の落語家に弟子入りする流れがとてもドラマティックで好きになりました。刑務所にもともといたのですが、その中で聞いていた落語に心を打たれて落語家に弟子入りするというのは刑務所の中で生きがいを見つけた主人公という主人公の落語に対する熱意が伝わってきてとても好きになりました。また、落語に対する熱のかけ方がすごく情熱的なのでその点でも好きになりました。また、師匠の芯の強さも好きになりました。『落語心中』を見てまず落語を題材にするアニメや漫画はあまり数がないのでそこに興味を持ちました。落語知識がある人にはやや物足りないのかもしれませんが私は落語に知識がないので落語の世界はこんな感じなのかなと想像できて面白く見ることができました。また声優さんの落語家としての演技がすごくてとても自然に見ることができました。落語だけにスポットを当てるだけではなくキャラクター一人一人の感動的なドラマもあって人間味が溢れている作品だと思います。
個人的に『落語心中』は声優のベテランが集結した作品だと思いました。またベテラン声優ばかりだったため、最後まで見ることができたと思います。キャラクターになりきるだけでなく、落語を実際に携わってるかのような演技もしないといけません。山寺宏一さん演じる助六はまるで落語をやっていたかのような天才ぶりを発揮していました。石田彰さん演じる菊比古も上手く演じられなかったころと上手く演じられるようになったころの成長段階も丁寧に表現されていました。アニメが始まる前から楽しみにしていましたが、予想以上の出来で最後まで視聴することができました。このようなアニメが今後増えていけばいいと思いました。
とにかく、声優さんたちの噺がすごく上手で本当の落語家のようです。『落語心中』は戦前から戦争中や戦後の長いスパンで日本がどのように変化していったかがわかるようなアニメです。落語家という特殊な世界ですが、男女の関係や上下関係、家族の問題など多岐にわたって描かれていて、八雲の目線や助六の目線で時代は違えど共感できる部分が多くあります。性格も正反対の立場も落語の色も全く違う二人のやり取りは本音のぶつかり合いでとても面白いです。
『落語心中』は、いくらベテランの声優さんでも真打の噺家を演じるのは難しいのでは?と思いながら観たのですが、主人公が駆け出しの頃や、二つ目の頃が中心なので、違和感なく観ることができました。しかし、このストーリーの中で「死神」という落語がカギになってきます。これはどうしても真打昇進後の「死神」なので、最後の方に実際に「死神」をすることになります。これが、シチュエーションも相まってこのシーンがとてもストーリーを盛り上げます!落語ファンでも、あまり興味がない人でも楽しめる作品です。
『落語心中』のストーリーが結構複雑でした。特にコレは・・と思ったのが、八代目八雲の菊比古と小夏の関係ですね。自分の父親を殺したのは菊比古だ!と自分に言い聞かせていた小夏でしたが、いつの間に男女の仲になったのでしょうか。しかもその小夏と菊比古の弟子の与太郎が結婚してしまうというのですから、なんとも複雑。菊比古は女性に対し、潔癖なイメージが強かったので驚きました。あとは落語というものを取り扱っている以上仕方ないのですが、声優さんが仕事振りが凄いですね。本当に落語家の落語を聞いているようで感動しました。
助六という心の支えを失った八雲と小夏。冷たく言葉少ない八雲と父ちゃんの仇と叫ぶ小夏ですが、一緒に暮らしていると、結局相手の心の中って一番わかってしまうんじゃないかと思います。ドラマに感動して『落語心中』原作を読みましたが、その中に「あいつは私を背負って生きていかなきゃならない。私が重しになってやらないと、どこかへ消えていっちゃう。」という小夏の言葉があるんです。裏表のない与太が加わったため、二人の何かが変わっていった気がします。それにしても俳優さんすべてが魅力的に演じていましたね。岡田さんの年齢の重ね方が素敵でした。
おわりに
『落語心中』のみんなの感想を集めてみました。
落語に詳しくなくても、人間ドラマとして楽しむ人が多いようです。